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ファーマシーそま通信2024年冬号

2024.05.03

 ファーマシーそま通信 2024年冬号
      
私たちのオススメ

~体の中に“風”が吹く~
   兒玉眞理子

 漢方では、体のなかで“風(内風)”が発生することで生じると考えられる症状があります。まぶたや手足のけいれん、頭痛、めまい、血圧上昇、イライラ、フワフワ感などは
“内風”のせいかもしれません
 
“内風”は、五臓の“肝”が関係しており、精神的なストレスや高熱などによって発生するとされています。また、体質的に胃腸虚弱の方は内風が発生しやすくなります。さらに現代社会特有の要因として、幼少期よりスマホやタブレットの多用などによって“肝”と繋がっている目から大量の刺激が入って来ることにより、“内風”の一つの表れである多動性を伴うADHD(注意欠如多動性障害)になりやすいとされています。ADHDは脳の神経伝達物質の不足が原因と考えられています。
 また、一般的にてんかんは脳の神経細胞の過剰な興奮と、とらえられています。国立精神・神経医療センターによると小児のてんかん患者の3割にADHDも同時に存在しているそうです。
いずれも漢方的に考えると、“内風”による脳内の神経伝達系の暴走が原因とも言えます
中国の山東中医学大学などの研究発表では、漢方薬の「羚羊角」を小児てんかん薬ラモトリギンと併用することで、小児てんかん治療の臨床効果を上げたそうです。
「羚羊角」には“内風”を鎮める作用(熄風作用)があり、てんかんやADHDにおける脳内の神経伝達系を正常化してくれるのではないかと考えられます。
 
筋肉のけいれんや多動性がなくても、身近なところでは、「羚羊角」“熄風作用”は、焦りの感情を抑えてくれます。
焦って失敗しやすい方、受験シーズンに、発表会に、仕事が立て込んでいる方にも、「羚羊角」がたっぷり入った『能活精』をオススメします!!



 
 
 お肌も気分も癒されるスキンケア用品!~
                           藤本仁美
 
去年の夏から秋そして冬へと季節変わりしていた頃、私のお肌も少し変化してきていました。夏の疲れに加え、気温も下がってきたせいか、お肌がいつもよりカサカサになり始めていました
いつも使い慣れているスキンケア用品も私には合っているのですが、「何か他にも私に合うものはないかな?!」と色々探していました。
 まさにそんな時!!
「こんな商品があるのよ!一度試してみて☆」とスタッフの方に言ってもらったのが、『ineuly〔イニューリィ〕』というシリーズでした。
昨年10月25日に新発売したばかりで、保湿成分ライスパワーエキスを作っている勇心酒造の初となるナチュラルコスメブランドのものでした。
肌が敏感な私は、スキンケアを新規開拓するのには実は少し勇気がいるタイプなのですが、パンフレットやホームページなどで内容を見ているうちに、どんどん試してみたくなりました。
早速、サンプルを使ってみました。
洗顔をしようと泡立てていてビックリ! とっても弾力のある泡でした!
そんな泡で洗顔をしているからこそ…お肌を傷めている気が全くしない上に、なんと! とってもいい香りが漂ってきて気分もスッキリとなっていきました。
 
その後に、美容液も化粧水もクリームも使ってみました。
しっとりしているけれども、いわゆるベタベタ感はなく、肌の中の奥のほうまでスーッと浸透していくような感覚になりました。
そして、またまた、いい香りがほんのり漂っていました。
爽やかさがあり癒し効果が得られリラックスできる香りでした。
 
香りのコンセプトは『自分との対話と浄化』だそうです。
多幸感に包まれ心身ともリラックスできる11種の精油がブレンドされているようです。
納得できました! 深呼吸と同時に肌と対話できた時間だったのですね。
 
このシリーズは、肌細胞が生まれる基底層まで届いて働きかけ、肌本来の力(皮膚水分保持能)を改善してくれるそうなので、お肌トラブルを繰り返さない肌になることを期待させます。
 
お肌のことでお悩みの方は、ぜひともお試しください!!
サンプルもご用意してお待ちしております!!
(パラベン、石油系界面活性剤、鉱物油、シリコン、動物由来成分、合成着色料、合成香料不使用です)




~DHA・EPA(オメガ3脂肪酸)でコレステロール値が正常に!~
                               兒玉眞理子
 あぶら(脂質)の種類                
 脂質には大きく分けて3つの種類があります。
1.サラダ油のように常温で液体で、主に植物由来のものを『油』『脂肪酸』。
2.バターのように常温で固体で、主に動物由来のものを『脂(脂肪)』『中性脂肪』『トリグリセリド』と呼び、脂肪酸や炭水化物が身体の中で蓄えやすい形になったもの。
身体の脂肪組織には『中性脂肪』が蓄えられています。また、アルコールを過剰に摂取すると肝臓での中性脂肪の合成が促進され、血液中の中性脂肪値が上昇します。
3.『コレステロール』は厳密には油ではありませんが、栄養素としては油の一つに分類され、我々の身体の細胞やホルモンの材料となる成分です。体内で必要量の7~8割が作られるほか、食事から摂取されます。多く含む食品は、卵類、魚介類、肉類などの動物性食品です。LDLコレステロールとHDLコレステロールはコレステロールとしては同じものですが、存在の状態がちがうので区別しています。健康診断では血液中の中性脂肪とコレステロールの量を測っています。
 『脂肪酸』
脂肪酸は大きく不飽和脂肪酸飽和脂肪酸2つのグループに分けることができます
飽和脂肪酸は脂肪や乳製品、パーム(ヤシ油)に多く含まれ、不飽和脂肪酸に比べると身体に蓄積されやすく、LDLコレステロールを増加させ、結果的に心血管疾患のリスクを高める要因となります。飽和脂肪酸は体内で合成できるので不足することはまずありません。
DHA・EPA(オメガ3脂肪酸)は不飽和脂肪酸に属します。不飽和脂肪酸はオリーブオイルやアボカド、青魚やえごま油などに多く含まれ、健康効果が高いとされています。しかし、残念ながら熱に弱く、しっかり摂るのは難しいものです。
私の夫は2年くらい前からLDLコレステロール値が上がってきて、薬の処方も提案されたのですが、コレステロール自体は体の細胞の材料となるものですし、服薬はお断りしました。日頃の食事が悪いはずもないのですが、運動量が減ったせいでしょうか、理由はわかりません。
DHA・EPAは主に中性脂肪を下げる目的で医薬品にも採用されており、臨床試験によればLDLコレステロールの低下も少しは期待できます。そこでDHA・EPAを1日2グラム程度、3か月間摂り、コレステロール値が下がるのを楽しみにしていましたが、血液検査の結果は変化なし。ちょっとガッカリでした。でもDHA・EPAを摂るのは良いことなので、続けて9か月経ったころ、LDLコレステロール値が正常範囲内に滑り込みました。やはり続けることが大事なんですね!!
手軽に摂れるDHA・EPAとしては、『シーアルパ』がオススメ! DHA・EPA製品はイワシから取る油を精製して作ります。精製度の良いシーアルパがオススメです!!




~認知症リスク~
                        兒玉眞理子  
<超加工食品の摂取と認知症リスク>
 超加工食品の摂取が、うつ病、心血管疾患、すべての原因による死亡といった健康への悪影響と関連することを示唆する証拠が増加しています。中国・天津医科大学のHuiping Li氏らは、UK Biobankのデータを用いて、超加工食品と認知症発症との関連を調査しました。その結果、超加工食品の摂取量が多いほど認知症リスクが上昇し、超加工食品の一部を未加工食品または最小限の加工食品に置き換えることで、認知症リスクが低下することを報告しました。(Neurology誌オンライン版2022年7月27日号)
*超加工食品とは、ソーダ、キャンディ、クッキー、ケーキ、冷凍食品など。
 
<わさび>
 わさびには記憶力を高める効果がある可能性が、示唆されました。論文の筆頭著者である人間環境大学総合心理学部教授の野内類氏と東北大学加齢医学研究所教授の川島隆太郎氏を中心とする研究グループによる研究結果が「Nutrients」に10月30日掲載されました。この研究では、健康なボランティア72人(平均年齢65.43歳、女性53人)を対象に二重盲検比較試験を実施し、わさびに含まれている抗酸化・抗炎症化合物であるヘキサラファンの12週間の摂取が認知機能に与える影響について検討しました。
 結果、ヘキサラファン群ではエピソード記憶と作業記憶が優位に高くなりました。
 
<辛い食物と認知症>
アルツハイマー病または認知機能低下と辛い食物摂取や身体活動とは、関連があると言われています。韓国・順天郷大学校のJaeuk Hwang氏らが関連を調査したところ、辛い食物の摂取と全体的な認知機能の低下の関連性は、活動量の低い高齢者では確認されましたが、活動量の多い高齢者では関連が認められませんでした。
 
<日本の食事パターンと認知症リスク>
日本食の順守が健康に有益である可能性が示唆されています。しかし、認知症発症との関連は、あまりよくわかっていません。
国立長寿医療研究センターのShu Zhang氏らは、地域在住の日本人高齢者における食事パターンと認知症発症との関連を、アポリポ蛋白E遺伝子型を考慮して検討しました。その結果、日本食を順守することは、日本人高齢者における認知症発症リスクの低下と関連しており、認知症予防に対する日本食の有益性が示唆されました。

(European Journal of Nutrition誌オンライン版2023年2月17日号)